2019年7月29日月曜日

FC加入した小規模デイが売り案件で多く出ている現状

デイサービスのフランチャイズ、結構な数で増え続けていたが、
ここ数年は勢いが無いようだ。

企業売買やM&Aのサイトでは、
フランチャイズ介護施設の売り物件の数が結構出ている。
その多くは機能訓練型の小規模なデイサービスだ。
そしてこうした案件は、赤字の物件も多いようだ。

一時期、
小規模なデイサービスは初期投資が抑えられ、
参入障壁が低いためフランチャイズが猛烈な勢いで増えた。

しかし、残念なことに報酬構造の変化とともに、
小規模デイのビジネスモデルは崩れ去り、
多くの介護フランチャイズ本部は
開設の関するノウハウが先行し、
開設後の運営ノウハウに対しては、
その運営ノウハウの蓄積や深度が浅いために、
開設後の運営が黒字化が困難となり、
赤字が続く事業者が増え、
行き詰まり最終的に売りに出されている状況だ。

原因の多くは、
事業計画の甘さが多いようである。
半年後や1年以内に黒字化は、
よほど好条件が重ならない限り実現は難しい。

更に介護保険はルールや報酬構造がコロコロ変わる為、
長期的な安定したビジネスモデルの構築が難しいという視点に欠けている事である。


介護ビジネスは、
コンビニの様にフランチャイズの名称によって事業所が選ばれる事は少ない。
それぞれの事業所の地道な信頼と実績を積み重ねが必要である。

かがやきのれん会も
他の介護ビジネスのフランチャイズと勘違いされ、
加入を希望される方がいる。

しかし、こうした方々に対しては、
ニーズはあっても、
保険点数に左右される儲からないビジネスであることを説明する。

すると、話を聞いた方は、
儲かりそうなビジネスモデルを提示するほか他のフランチャイズ企業に向かうか、
介護事業の参入を辞める
のどちらかを選択されるようだ。

儲からない苦労話をして、
自ら加入者を断っているような私のスタンスでは、
ビジネスとしては失格であろう。

しかし、私は、かがやきのれん会を
単に広げれば良いとも考えていない。
しっかりと同じ方向性を見れるパートナーでなければ
成功しないと考えているからである。

また介護事業はほかの事業とは異なり、
社会的なインフラの側面が強い事業でもある。

ビジネスだけの視点ではなく、
ビジネス+αが無ければ、
介護ビジネスの成功は難しい。











2019年7月9日火曜日

自立支援型の介護について考える

介護保険制度での自立支援について、
様々な考え方が見られる。

ADLに特化したものから、
自己実現に目を向けたもの、
または、介護技術自体であったりと多岐にわたる。

かがやきでは、
WHOの健康定義をベースに自己実現に向けてサポートする事を自立支援と考えている。
単に心身機能向上を重視するとか、
自己実現の達成のみに目を向けて出来ない目標を立ててしまうとか、
そうした偏った方向性にならない為に、
介護保険法を鑑みたどり着いた私の結論。

これまで、福祉、医療と制度や分野が別々に分かれていたものが、
介護保険法の第1章第1条で
「国民の保健医療の向上及び福祉の増進を図る事を目的とする」
と記された事で、医療と福祉の両分野が出合い、
そして統合された。
しかし、まだ不完全な状態なのだろう。

自立支援という言葉の定義について色々と出現してしまう状態は、
こうした医療や福祉のそれぞれの出自の背景が影響し、
どちらかのカラーがまだ色濃く出てしまう事も遠因にあるのかもしれない。

私も介護保険分野での自立支援についての講演やグループワークを行うと、
この出自の影響を実感として感じる。



話はややそれるが、
意外とこの「健康」についての定義をしっかりと答えられない人も意外に多く、
当施設実習でやってくる、コメディカル(看護やリハ職など)実習も、
まともに答えられない事が少なくない。

日本WHO協会のHP(https://www.japan-who.or.jp/commodity/kenko.html)より、
健康についての定義を引用すると

Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.

健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。(日本WHO協会訳)

と記されている。

肉体的、精神的という言葉までは出るが、
社会的という言葉はなかなか出てこない学生が多い。

こううした傾向も、まだ医学モデルの影響が色濃く残る教育体系の中の影響なのかもしれない。
こんな場面を見るだけでも、
それぞれの分野の特性を乗り越えて、
上手くミックスして考えるというのは今はまだ難しいのかもしれない。

だからこそ、今はまだ地道に活動するしかない。


LifeStyle Re Design

「ライフスタイル・リ・デザイン」とは、 介護が必要になる時は、 これまでとは違う生活様式がスタートするという事でもあり、 生活(LifeStyle)を見直す(Re Design)するわけだが、 ここで必要となる介護に対して、 ネガティブではなく、ポジティブに捉え事が大切で、 今出...