数年前に「医療のリハビリ」、「介護のリハビリ」という言葉が生まれ、
医療保険の財布から支出していた維持期のリハビリは、
この便利な言葉の元、「介護のリハビリ」として介護保険の財布から支出に摺りかわり、
更にリハビリに関しては制限を設けつつ予算を圧縮し続けている。
同じような手法で、一見すると美しく機能的な言葉で、
今度は「看取りケア」が医療の保険の財布から、
介護の保険の財布にすり替えられようとしている。
こうして、介護保険予算は膨らみ、
それがけしからんと、経費削減と図り、
何とか全体の財布の構造を保っている様に見える。
介護保険の予算のふくらみは、
決して自然増だけの話ではないと思われる。
令和3年度の介護報酬は0.7%の報酬UPとの事だが、
実際は事業所の収入は0.7%UPはしない。
これまでも報酬UPと謳われながらも、
基本報酬は下がり、代わりに取得困難な加算が生まれ、
この両者を合わせて、報酬UPとしているため、
結果、加算が取れず減収という流れに繋がる。
しかし、加算の多くはコストと見合わないものも少なくない。
これまでの政策とコロナ禍で介護事業は、
経営的にも人材的にも更に消耗が進んでいると予想される。
2020年は介護事業所の廃業や倒産が過去最高ペースと言われたが、
2021年はこれを大幅に上回るのではないだろうか、
介護事業所多くは零細企業や中小企業がも多く、
私も、私の知り合いも含めて、
経営者の「気持ち」で持ちこたえている施設が多いと思う。
こうした経営者の気持ちが切れ、
介護業界が一気に崩壊する姿は見たくないものである。
医療業界に比べ介護業界は政治への発言力や影響力が少ない。
GOTO政策を見る限り、やはり政治への影響力が物を言う。
ただ、その資金すらも枯渇しているのが介護業界の現状だろう。
0 件のコメント:
コメントを投稿